ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年05月25日
 王子ってやつが、他人から好かれたり、もてたりする存在の代名詞であるなら、一度はそう呼ばれてみたいもんだな、と思う。ぶさいく王子というのでもいいよ、いや、だめだろ、それはさすがにもてなさそうである。中原アヤの『ときめき学園・王子組』は、じっさいにどこかの国のプリンスが、というのではなくて、比喩的な意味で王子と称されるような快男子たちに恋をしたヒロインの姿を描く、四つの篇によって成り立っているオムニバスのシリーズで、コミカルなやりとりやテンポの良さに、この作者の、らしさ、は感じられるものの、正直、新規で導入された他のマンガ家からの影響が消化されず、随所にそのまま出てしまっていること、話のつくり自体にそれほどのインパクトがなく、作中にこしらえられているフックやギャップがあまりにも類型的であるせいでフックやギャップとして生きていないこと、などを欠点に挙げられる。ラスト・エピソードである「おまつり王子」に関しては、決して下手くそな作家ではないので、不便なく読めはするけれども、いかにも間に合わせのような出来に少々鼻白む。が、どの篇も、王子と注目されるほどの人間が、大勢の女性のなかから、どうしてその一人を選んだかについて、過渡にロマンティックになりすぎず、適度に納得のいく、手堅さでプレゼンテーションできている。そのことを美点に挙げられる。

 『ラブ★コン』
  16巻について→こちら
  11巻について→こちら
  9巻について→こちら
  8巻について→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(08年)
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