ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年04月26日
 おそらくは、ARASHI(嵐)こそが、この国のこの十年の、つまりは00年代の日本のエンターテイメント・シーンを代表する存在なんだった、と思う。80年代前半の生まれであるメンバーのほとんどがまだ十代だった、99年にリリースされたグループ名をまま冠したデビュー・シングルでうたわれたのは、世界は終わらない、という事実を前向きに受け止める意志であったが、その勢いを落とすことなく、幅広い層からの支持を集め、大勢の歓喜を呼び込み、絶大な成功を収めていったのである。ただし、そういったスケールのアップと並行して、あるいはグループの年齢があがるにつれ、こう、冒険的なスタイルからは離れ、ポジティヴなフィーリングにあふれたウェルメイドな楽曲ばかりを発表するようになり、シングルやアルバムの内容に関してはあまり面白みがなくなっていった、というのが個人的な見解で、もちろんそれについては、ヘヴィなギターのリフによって奏でられる「時代」や「PIKA☆NCHI」には含まれていた90年代的な憂鬱を、完全に振り切ったとの解釈も可能であろう。しかし、やはりちょっと、若さゆえの憤りをダイレクトに伝えてくるような、ミクスチャー・ロックふうのダイナミズムが損なわれてしまったのは、寂しくもある。さて、この通算8枚目となるニュー・アルバム『Dream“A”live』であるけれども、いやいや、ここ数作のうちでもっともダンサブルかつポップな面がつよく出ているのではないか、とにかく、イントロをあけてから、アップ・テンポでストレートな5曲目「Do my best」までの、前半のはじけ具合が、とてもとても楽しい。反面、デリケートなメロディをまっとうするには、何人かのメンバーの歌唱力にやや難があって、バラードやミドル・テンポのナンバーが続く中盤以降は、ちょいと苦しいというのが正直なところである。それにしても、シングル「Step and Go」の段階で、はっとさせられるものがあったが、櫻井くんのラップ、これがかなりの部分で、おおきなフックの役割を果たしている。前述したとおり、活動歴と反比例してミクスチャー・ロックふうのダイナミズムはだんだんと消失し、その結果、ラップがメインをはる楽曲は制作されなくなってしまったけれど、じつにもったいないと感じさせるぐらい、櫻井くんのそれは、かつてより冴え、生き生きとしている。初回限定版特典のボーナスCDのみに収められたソロ・ナンバー「Hip Pop Boogie」は、タイトルに示されているように、全編ヒップ・ホップ調の仕様になっているが、とくにコーラス以前のくだりが、彼が自作している歌詞も含め、なかなかにかっこうよい。

 『One』について→こちら
 『いざッ、NOW』について→こちら
posted by もりた | Comment(5) | TrackBack(0) | 音楽(08年)
この記事へのコメント
すごーーーく、お久しぶりです。
嵐のCDが発売されるたびに、実はお邪魔してました。
わたしを含む嵐ファンは、大抵は「きゃーきゃー」言いながらの感想しか書けないので、
森田さんのような本格的なモノは新鮮です。

でも、最近は感想書かれていなかったので、
「もう、聴いていないのかなぁ」って思ってました。

久々でなんだか嬉しかったのでコメントさせていただきました。
Posted by at 2008年05月04日 21:01
綾さん、おひさしぶりです。

聴いてますよ。コンサートのDVDも買いました。
それから今度のドーム公演も観に行くつもりです!
Posted by もりた at 2008年05月05日 14:06
とかいっておきながら、ファンクラブの抽選で落とされてしまい、チケット手に入れられなかったので、観に行けなくなってしまいました。
Posted by もりた at 2008年05月23日 18:17
こんばんは。

あらあら。そうなんですね〜。
ドームで落選って悲しいですよね。
一般発売もダメだったのですね。
それは残念でしたね…。感想聞きたかったです。

でもわたし、最近の嵐ブームがよくわからなくて。
どうしてこんなに人気が出たのでしょう?
Posted by at 2008年05月23日 21:46
そうそう、残念なのです。くやしいのです。
DVDとかを観るかぎり、もうライヴ・パフォーマンス的なピークは過ぎてきてるかな、という気もするので、直に確認しておきたかったのですが。
たしかに、すこし前(アルバムでいうと『ONE』か『ARASHIC』の頃でしょうか)はここまでの人気ではなかったよな、と思いますね。
Posted by もりた at 2008年05月29日 18:10
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック