ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年03月28日
 電撃デイジー 2 (2) (フラワーコミックス)

 唯一の肉親である兄を喪った少女と、自分の正体を隠してまで彼女を守ろうとする青年の、厄介に絡まったラヴ・ストーリーを描く最富キョウスケの『電撃デイジー』2巻では、なぜ黒崎祐イコールDAISYが一介の女子高生に過ぎない紅林照のために身を挺すのか、その秘密の一端が、こちら読み手に開示されるのだが、しかしそれは同時に、黒崎と照の兄とのあいだで交わされた不吉な約束に触れるものでもあった。〈『“DAISY”が守ってくれる』 妹に そう伝えておいたよ わかるよな おまえに頼みたいんだ きついなら正体隠したままでもいい 苦しいか? 祐 だからおまえに頼むんだよ 必ず妹を守って幸せにしてやってくれ そして 俺の妹に近づく度に その苦痛を “DAISY”が犯した罪を思い出せ〉。生前、照の兄に告げられた言葉が、黒崎をひどく悩ませる。と、そうした黒崎の様子を導き出す、この巻の流れを通じ、物語の構造は、おおきく転回していると考えて良いだろう。要するに、純粋無垢なお姫様の不幸を王子様が影から救う、といったかたちが、苦悩する青年がイノセントな少女によって救われる、といったかたちへと、如実に変形させられている。全般的に明るくあった雰囲気が、だんだんと翳りはじめているのも、照にではなく、黒崎のほうの内面に対応してのことである。このことはもしかすると、次巻以降の評価を微妙にさせてしまう可能性を孕む。

 1巻について→こちら
 
 『青春サバイバル』について→こちら
 『ペンギンプリンス』について→こちら
 『プリキュウ』について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(08年)
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