ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年11月07日
 Everything in Transit
 
 ああ、やっぱりアンドリュー・マクマホン(ANDREW MCMAHON)の書く、いや、むしろ「描く」と記したい気分のメロディは、じつにいい感じで琴線に触れてくるなあ、と思う。たぶん僕は、彼のソング・ライティングを信じている。そのアンドリューがサムシング・コーポレイト(SOMETHING CORPORATE)本体とはべつに動かしているサイド(ソロ)・プロジェクト、JACK’S MANNEQUINのデビュー・アルバムとなるのが、本作『EVERYTHING IN TRANSIT』なのであった。多くのナンバーで、ドラムを叩いているのはトミー・リーであり、ジム・ワートがベースを弾いている。基本線は、ピアノをメインの旋律に、バックをバンド・サウンドで固めた、サムシング・コーポレイトのスタイルを踏襲したものであるのだが、しかし、あちらを秋や冬の切ない季節に喩えるならば、こちらは夏をイメージさせる、燦々として陽光きらめくフィーリングに溢れている。もしかすると、急性リンパ性白血病というハンデを真っ向から迎え撃つためのポジティヴさが反映されているのかもしれないが、どうだろう。いずれにせよ、音のひとつひとつが希望の光線となって、青い空を渡ってゆくのが見える、目に浮かぶようだ。もちろんセンシティヴでナイーヴなエモーションをうたうに適したアンドリューの声質は、どこか寂しげな部分を孕んでいる。けっして馬鹿に陽気で明るいといったものではない。そのパセティックな様が、うつくしい余韻となって、聴き手の心に、深く、残る。つうか、8月に出てたらしいんだけれど、これだけの作品が、なんでもっと話題にならなかったのだろう。それとも僕のアンテナが低いだけなのかな。とにかく、である。どの曲が良いとかではなくて、どの曲も良い。まさに、すべてのポップ・ソング・ファンのためのサウンド・トラックといった出来映えだ。ナイスすぎて、溺れる。聴きながら歩けば街の風景も変わってみえるよ、と君に伝えたくなりもするのであった。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら(音出ます)
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽。
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