ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年03月07日
 ゆうやみ特攻隊 2 (2) (シリウスコミックス)

 いやいや、押切蓮介はほんとうに、なんかすごいことになってるな、と思うのは、この『ゆうやみ特攻隊』2巻に収められている11話目(ケース.11)が、死ぬほど燃えて泣けるからであった。そこらへんの凡百な少年マンガをあっさりと蹴散らす。そして、その、展開のうちに〈私 校長に年賀状を書いてくれた生徒は7日までの休みを15日にしてやろう〉というギャグを盛り込んでくるのは、さすが、である。姫山高校心霊探偵部の二人の先輩、花岡(隊長)とかえでに可愛がられ(いたぶられ)るうち、じょじょに度胸をつけてきた翔平はついに、姉の仇が、黒首島という、そこは母親の故郷でもある孤島に存在していることを知る。狂気の因習をいまだに引きずる場所へ向かう危険から、心霊探偵部のメンバーを巻き込んではならないと感じ、冬休みを利用して、翔平は単独、黒首島を目指す。〈隊長・・俺が一人で島に行った事知ったら スゴイって思ってくれるのかな それとも無謀って言うのかな〉。ここでの決意と旅立ちを追った一週間の流れは、繰り返すけれど、死ぬほど燃えるし泣ける。そうしたカタルシスのなかで、こちら読み手には、みなぎるぐらいの心強さが、手渡される。とくにあの見開き2ページの感動はすさまじい。何してくれちゃってるんだよ。それにしても、黒首島、予想以上におっかないところである。はたして翔平は、呪われた地での目的を達成したのち、無事、日常に帰還することをかなえられるのであろうか。我らが霊感犬2号の活躍に期待したい。

 1巻について→こちら

・その他押切蓮介に関する文章
  『ミスミソウ』第1巻について→こちら
  『プピポー!』第1巻について→こちら
  『おばけのおやつ』について→こちら
  『ドヒー! おばけが僕をペンペン殴る!』について→こちら
  『マサシ!! うしろだ!!』について→こちら
posted by もりた | Comment(3) | TrackBack(0) | マンガ(08年)
この記事へのコメント
お久しぶりです。吉田聡好きの健太です。
押切蓮介すごいことになってますね。
個人的にはぼくと姉とオバケたちが四コマをかけなさそうな押切蓮介がかいて逆にすごい漫画になったように感じますがどう思われますか?
Posted by 吉田聡好きの健太 at 2008年03月08日 14:58
健太さん、コメントありがとうございます。

個人的には、ブレイク・ポイントを一個に定めるよりは、積み重ねてきたキャリアの部分で、押切を見ていた部分があって、たとえば、あの「てんで性悪キューピッド」の冨樫義博が、「幽遊白書」を経て、「レベルE」または「HUNTER×HUNTER」へと発展していったのと似たようなニュアンスで考えていたのですが、しかし言われてみると、四コマ・マンガっていうのは、起承転結で出来ている、要するに小さな物語でもあるわけですよね、ミニマムな物語をひとつの作品として完成させること、そのへんの取り組みが、なにか重要な作用点となっている可能性はあるのかもしれないなあ、と、あまり巧く説明できていませんが、健太さんのコメントによって気づかされるところがありました。
Posted by もりた at 2008年03月09日 17:24
返答ありがとうございます。
なにか気づかせるようなことがあったのなら幸いです。自分の中では幽遊白書の魔界での、戦いの視点の変更や書き分けから「レベルE」「HUNTER×HUNTER」へと発展したという考えを持っていました。積み重ねて来たキャリアとして見ると、また違った風に見えてきます。
ありがとうございました。
Posted by 健太 at 2008年03月09日 22:05
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック