ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年10月31日
 メメント・モリ―生と死の交差点に愛があった

 「生と死の交差点に愛があった」という、うひゃあ、な副題の示すとおり、この『漫画アクション』に掲載された8編は、亡くなった側と残された側の悲しくもあたたかい繋がりを描いたシリーズである。まあ、喪失と再生にまつわるステレオタイプなストーリーの集まりといってしまえば、言うべきことはとくにない。たとえば、第1話「大事な約束」は、会社から左遷の命が下され、やさぐれてしまった主人公のもとに、突然、かつて妹のような存在として扱っていた幼馴染みが現れる、じつは死期の迫っている彼女は、それを黙り、主人公を立ち直らせようと、明るく振る舞い、彼の身の回りの世話をするのであった、という具合で、あーはいはいあれね、ってなところである。だが、そういった性善説的な泣ける物語のパターンが、一冊のなかに、ここまで出揃っていると、さすがに心に触れてくるものがある。そこらへん、逆さまに、矢島正雄とはやせ淳らベテランの、底意地の悪さを感じる。生きることの大変さが特権的には語られず、あえて類型的に取り扱われているのかなあ、と。さすがに泣きはしないが、しんみりとした。それが年を食うということなのかもしれないけれど、ま、偶には、こういうのアリか、と思えるときがある。


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
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