
スティーヴ・アルビニを迎え制作され06年のファースト・アルバム『DIE!DIE!DIE!』や、EP『LOCUST WEEKS』では、その、DIE!DIE!DIE!というインパクトのあるバンド名に負けず劣らず、破れかぶれの勢いがあって、ソリッドなギター・ロックを響かせている点が、とても刺激的であったのだが、このセカンド・アルバム『PROMISES PROMISES』では、80年代のポスト・パンクふうのロマンティシズムというかヒロイズムというか、が、やや強まっていて、まあ、そうした部分に対する評価は人によって分かれるところでだろうけれども、個人的には、やはり、すこし、残念だな、と思わされてしまうのは、そこそこキャッチーなメロディを、軽妙な、しかしデリケートとは言い難いアンサンブルで聴かされるよりは、最初から整合性を捨てて、ただただヒステリックに叫び、闇雲にテンションをあげていた以前までのほうが、音そのものの強度、説得力が強く感じられたためである。正直な話、ギターとベースとドラムのコンビネーションは、それほど巧く決まっていないのに、なぜか不思議な一体感と昂揚があった。それが、ここでは薄れている。6曲目の「A.T.T.I.T.U.D.」なんて、タイトルからして、すごく頭が悪そうで、じっさい〈A!T!T!I!T!U!D!〉を連呼する出だしこそ期待させられるのに、そこから先の、ポップ・ソングとしてまあまあの展開には、たしかに、そもそものスタイルが持久走に向いていないことを考えると、楽曲自体の水準は高くなっているのかもしれない、が、いやいやだから、むしろ、だんだんと疲れてきちゃっている印象を受けるのが、ちょっと、惜しいし、もったいない。
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