
僕が、同じく英ウェールズ出身のフューネラル・フォー・ア・フレンドに望んでいたのは、じつはこういう、ヘヴィ・メタリックなツイン・リードがわぎゃーんと鳴る方向性であった。という意味では、ぜんぜんオーケーな内容のブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン(BULLET FOR MY VALENTINE)デビュー・アルバム『ザ・ポイズン(THE POISON)』なのである、が、しかし、聴けば聴くほど、どこかすこし物足りなさを覚えるのであった。なんだろう。考えてみるに、それはつまり、こういうことではないか。ハイ・ファイでモダンな録音、プロダクションは、たしかに音響の面でカタルシスな機能をもたらしているけれども、ギターのリフやソロ自体は、それほど引っかかりが強くない。雰囲気はあるが、ワン・フレーズのインパクトは、一撃必中の殺傷力を持っていない。たとえば、このバンドが参照項に敷いていることが推測できる、アイアン・メイデンやメタリカ、メガデスが、初期のアルバムにおいては、ロウ・ファイかつペラペラな音像でありながらも、血湧き肉躍るアドレナリン・サージなサウンドとして聴こえたのは、ワン・フレーズの閃きが宿っていたからであるし、そのワン・フレーズを導き出す公式に凝っていたからなのだ。そうした部分が、やはり弱い、セオリーに則りすぎて、様式に安心しているきらいがある。とはいえ、ドラムのアタック、これがちょっとかっこういいのである。こうした硬く尖った音作りは、プロデューサーであるコリン・リチャードソンの得意とするところであり、そのあたりのマッチングはナイスだとして買えるだろう。先行シングルであった「4ワーズ(トゥ・チョーク・アポン)」ぐらい、綿密にフックの張り巡らされたナンバーがあと1、2曲あれば、全体の印象は違ったかもしれなく、そこが惜しい、とは思う。まあ僕などは、SUM41もチルドレン・オブ・ボドムも同じ程度にメタルとして聴こえる(適当な)人間だったりするので、両者に比べると、こう、エアー・ギターを弾きたくなるモードに、なかなかスイッチの入らない点が痛し痒しなのであった。

視聴してみたんだけど、なんかイマイチでした。
なんかね、熱量が足りない気がしました。
最近燃える音楽って聴いてないなぁ。