ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年10月27日
 COUSIN.jpg

 高校時代は、とくに恋愛面において、ぱっとしなかった女の子が、卒業してフリーターになったのを機に、それまでの自分を反省する、といった基本部分だけを取り出せば、まあアリガチではあるけれども、そこはそれ、いくえみ綾である、話の筋は単純に、LOVEって素敵みたいなところに転んでいかない。主人公である白河つぼみは、18歳と9ヶ月、ながらく女子校生活でリラックスしていたために、体型はぽっちゃりと、気持ちはぼやーっとしている。また男性に不慣れなため、働き出したアルバイト先では、どうも妙に緊張してしまう。そんな彼女であったが、あるとき、自分の従妹がCMで活躍するほどの人気モデルであることを知ると、なにか危機感のようなものを感じはじめるのだった。その従妹がストーリーに介入してくる気配は、今のところまったくないけれども、タイトルである『カズン cousin』というのは、おそらく、そこからやってきている。いや、しかし相変わらず、いくえみ綾は、だらしのない人間を描くのが巧いなあ。いうなれば、主体性のない人々の描写に長けているということなのだけれども、ここでは、それが嫌味にならず、かといって甘ったれた雰囲気以上のものを演出できているところに、その才能の冴えた部分があてられているに違いない、と思う。

 『かの人や月』第2巻についての文章→こちら
 『潔く柔く』第1巻についての文章→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
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