ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2008年01月27日
 前作『パフェちっく!』は、はじめのほうこそ、もしかしたらポスト『花より男子』になりうるのではないか、と、わくわくするぐらいの魅力に溢れていたものだけれど、お話が進むにつれ、それは見当違いであったか、とがっかりし、物語の引き延ばし段階に入ってからは、くそ怠いばかりの読むに耐えられない作品になってしまった。まあ、連載が長期化したマンガにありがちなことといえば、そのとおりだが、まさかあそこまでひどくなるとは夢にも思わなかったよ。つまり、ななじ眺というマンガ家に対する期待値はかなり低まっており、ほとんど惰性で、この新作『コイバナ! 恋せよ花火』の1巻もページをめくっていたつもりだったのに、おおお、なんだよ、これ、おもしろいじゃねえか。まんまとやられたぜ。ほとんど男子校に近い舞台設定や、ルックスの価値に自覚的な(ホスト的といえる)イケメンさんに、女性間のかわいいという共感など、今日ふうのキャッチーさをリサーチしながら、この作者らしいとても視野の狭く、それが初心にも見えなくないヒロインを配置することで、ラヴとコメディの出来事を引き起こしている。現時点では、ラヴよりもコメディの要素のほうがつよいけれど、鈍感な主人公の花火が自身の恋愛感情に気づくにつれ、そうした比率は逆転してくるのだろうと思われる。ただし、『パフェちっく!』であきらかになったとおり、この作者はエモーショナルな恋愛の描きっぷりにあまり秀でていないので、そのへんが同時に、不安材料でもあるんだよな。とはいえ、まあ、たいへんにおもしろい滑り出しではあるのは間違いない。それにしても、作中におけるマスコット的な存在の柴犬ナンパが、えらく可愛らしく、彼を見ているだけで幸せな気分にさせられるのは、ずるい。

 『パフェちっく!』
  22巻について→こちら
  19巻について→こちら
  14巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(08年)
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