ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年10月11日
 プリキュウ

 元プリマが弓道をするから『プリキュウ』である。葛木安奈は、かつて天才と呼ばれるほどのバレエ・ダンサーであった。が、膝の故障のせいで、その道を断念してしまう。苦しい練習の積み重ねにより、せっかく大勢に認められるようになっただけに、挫折感は大きなものであった。そんな彼女であったが、高校に入学した際、友人に誘われて、弓道部に入ることになる。しかし弓道部の部長として安奈を待っていたのは、昔から彼女と相性の良くない、ケンカばかりしていた、幼なじみの陣内健であった。再会して早々、ふたりは激しく衝突しあうのだった。と、まあだからつまり、そのふたりが、すったもんだの末に、くっつくかくっつかないか、というのが話の主軸である。そこいらへんは、少女マンガとしては定型で、とりたてて特筆すべき点はないけれども、他方、安奈が持ち前のガッツで挫折感を乗り越えていく過程には、すこし、燃えるものがある。ハードに訓練をこなすばかりに、手の平が痛々しく傷ついた安奈に向かい、部のハンサムさんが〈もういいよ あんなにがんばったんだから〉と、やさしく声をかける。その彼よりも、頑張っていることに対して〈途中でもういいよ〉とは絶対に言わず、ぶっきらぼうにテーピングをする陣内の、隠れたやさしさに気づくくだりは、とてもとてもいいシーンである。また、極端なキャラクター付けをされている登場人物たちの造型も、たのしい。〈俺の拳の下では常に男女平等なんだよ〉という陣内のセリフは、いや、名言だろう。切なさの指数は低く、恋愛のモードに入ると、ややだれるが、コメディとしては、なかなかの内容に仕上がっている。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
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