ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年10月10日
 The Closer You Get

 自分のアンテナの精度の悪さを呪うのは、いつだって、こういうときだ。このバンド、FACE TOMORROWのことは、ぜんぜん知らなかった、触れたことがなかった。なので、これ、『THE CLOSER YOU GET』を何気なく手に入れて聴いたら、おどろいた。かなり決まっている内容だったのだ。04年に発表されたものである。もっと早く購入していればよかった。ここ数日、阿呆のようにリピートしている。ひとまずオフィシャル・サイトをチェックしてみると、バンドは、オランダ出身の5人組で、02年にデビュー・アルバム『FOR WHO YOU ARE』を発表している。つまり『THE CLOSER YOU GET』は、セカンド作にあたるわけだ。くそう、悔やまれるなあ、『FOR WHO YOU ARE』も早々にゲットしなければなるまい。さて。内容の話である。サウンドの基本形をシンプルに捉えると、ジミー・イート・ワールド風なキャッチーさの上に、ア・パーフェクト・サークルを想起させる艶めかしいメロディが載り、そこにミューズを思わせるようなシアトリカルな激情が挿入される、という感じになるだろうか。最近のアーティストを引き合いに出すのであれば、名前のニュアンスが似ているというのもあって、FACING NEWYORKやLIKE YESTERDAYに近しいタッチの繊細な叙情を大切にしたエモといえなくもないが、それらに比べると、全体の像は、よっぽどダイナミックに動いている。演奏は、とりたててプログレッシヴかつトリッキーなものではないけれども、しかし、ある程度の複雑なラインを着実にこなしている。そうして練られた幽玄で壮美なグルーヴが、ワン・フレーズのはっきりとした、具体的なつくりの楽曲のなかで、泳ぐように、うねる。躍動は、暗く深い海の上空を低く渡る風を思わせる速度で、彼岸から此岸へと向かう、回帰する。バンド間のコンビネーションがそのまま、フィジカルなインパクトに連なっているのだ。さらにヴォーカルである。オランダ訛り(?)の節回しはかなり印象的で、それに引き寄せられると、サーズデイのジェフ・リックリーに似て非なる声質でもって、激しさと儚さの両面を切々と、うたい、すくいあげる。すぐさまこちらの感情は揺れる。そして気づけば、FACE TOMORROW固有の世界観が、目の前で、見事なほどに鮮やかに、屹立しているのであった。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽。
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