ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年11月29日
 『ヤングマガジン』NO.51で、南勝久が〈ヤングキングでアシスタントの門尾君が読み切りデビューします。良かったら読んでください!!〉といっていたが、それというのは、『ヤングキング』NO.24掲載に『欺瞞遊戯』が掲載されている門尾勇治のことだと思われる。トビラにある作者の紹介に「ナニワで生きる気骨の新人!」とあるから、たぶん、そうなんだろう。そのようなわけで、目を通した『欺瞞遊戯』であるが、作品内容としては、福本伸行あたりを意識しているかのような、今ふうの言葉でいうところの下流層にあたる若者たちによる出し抜き合戦であった。根本的にだらしのない人間であるトキオは、金銭に困り、やはり多額の借金を抱える幼馴染みヨシタツとともに、闇金へ盗みに入る。いちおうは成功を収めたにもかかわらず、手に入れられたのが予想していた金額に満たなかったため、二人のあいだで諍いが生じる。こうした筋立ては、まあ、アウトサイダーものによくあるていだが、しかし、二人のやりとりを限定された空間における極力暴力を排除したうえでの駆け引きに落とし込んでいる点が、おおきな特徴だといえる。しかし、その駆け引きにあって、何かしらかのルールが両者を既定しているのでもなく、したがって理詰めで相対する人間を引きずり落とすわけではない、このあたりが、最大の、いや、致命的な欠点となってしまっている。要するに、幼馴染みだから、まあ、相手のことはよく知っているし、できれば無難に片をつけたい、たったそれだけのことが、あたかも心理戦のふりをして描かれているにすぎない。作中人物の言葉や行動は、せいぜい作中人物を騙すのみであり、読み手を欺くには至っていないので、驚きも何も生まれないのである。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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