ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年11月19日
 錬金術師 (THE ALCHEMIST)

 まったくこれだから、一個の道を究めんとするマジ者は、おっかねえんだよな。タイム・マシーンの発明されていないこのご時世にだよ、よゆうで時空を超えるかのような所業をやっちまうんだからね。スウェーデン出身の4人組WITCHCRAFTのサード・アルバム『THE ALCHEMIST』を耳にした多くの向きには、おそらく、君たちはいったいいつの時代の人間なんだったか、と尋ねたくなる誘惑が訪れるに違いない。これまで以上に、フォークやサイケデリックの印象を強めた音は、ドゥームやストーナーの範疇で語るのが憚れるぐらい、渋みを増して響き、もはや現代のアーティストがつくっているサウンドであることを忘れさせる。60年代っぽい、70年代っぽい、というよりはむしろ、90年代や80年代をひと跨ぎして、60年代や70年代を、この00年代に持ってきたとすら錯覚させる。最先端と無縁といえば、そのとおりなんだが、すました懐古趣味というのではなくて、筋金入りの古典派とでもいうべき姿勢が、細部を律し、全体の構えを、とてもかっこうよく決まらせている。いや、まあ、レトロスペクティヴであるようなアーティストは、メジャーでもインディでも、とりたてて珍しくない昨今だけれども、WITCHCRAFTのそれはもう、別格一位の域だろうね。とにかく、段違いに、雰囲気がある。そして、その雰囲気を指し、個性と呼んでしまってもいいほどである。4曲目「HEY DOCTOR」の、味わい深いギターに導かれ、スローなメロディをうたうヴォーカルが、曲調の転じた中盤、ロックし、「ホアッ」と力むところが、最高潮にしびれる。

 『FIREWOOD』について→こちら

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(07年)
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