ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年11月13日
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 『ヤングチャンピオン』NO.23掲載の、高橋ヒロシが監修をつとめる、ゆうはじめのマンガ『クローズ外伝 リンダリンダ(前編)』は、その題に示されているとおり、皆様ご存知『クローズ』本編初期の登場人物であったリンダマンを主人公に据えたサイド・ストーリーなわけだが、真面目に読めば読むほど、位置づけのよくわからない作品である。いや、細かいことをいうようなのだが、まず、これがリンダマンの中学生時代であるというなら、その舞台は、80年代の終わりでなければならないのではないか。しかし、ディテール的には、どうも、そうなっていない様子である。ポッカの缶コーヒーは、いま現在のデザインに見えるし、本来はまだ存在しないはずの発泡酒が作中に存在していたり、菓子パン(かな)の包装に115円とあるのは、やはり消費税が5%であることを想起させる、などなど。まあ、もちろん、『クローズ』そのものが、正確な時代背景を持っていないというのであれば、そんなの、くだらない挙げ足とりに違いない。また、これがあくまでも『クローズ』本編のパラレル・ワールドにおける出来事であるとしたら、なんら問題視すべきことでもない。ただ、そういった前提またはエクスキューズすらもじつは考慮されてはおらず、『クローズ』という看板だけで作品が成り立っているふしがあるから、わざわざ指摘せざるをえないのであった。だいたい、作画のレベルで捉まえたら、そのような細部の描写はぼかしてしまえば済む話であって、なぜそうしないかというと、そのような細部の描写こそが、作品の、つまりは世俗的なヤンキーのリアリズムをつくると考えられているためだろう。おそらく、手法的には正しい。だとしたら、どうしてこれが10年以上も前のマンガである『クローズ』のサイド・ストーリーでなければならなかったのか。要するに、それがわからない。この前編を読むかぎり、ストーリーに関しては、高橋ヒロシによくあるパターンみたいだけれども、吉留と岡倉の友情がどういう結末を迎えるのか、後半へと興味をそそられるし、ゆうはじめの絵柄も、あまり高橋ヒロシしておらず、なかなかに好感が持てる。だから繰り返しになるが、唯一の問題はといえば、これが『クローズ』の外伝をウリにしているという点だけ、である。だったら、映画版の『クローズZERO』はどうなの、ってことになるかもしれないけど、それはもう、完全に議論が異なるでしょう。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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