ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年11月02日
 ジャンプ SQ. (スクエア) 2007年 12月号 [雑誌]

 結局のところ、マンガを、いち表現というより、いちコンテンツ(もっといえばキャラクター・ライセンス)として扱い、それをプロモーションする役割に、マンガ雑誌のスタイルは変わってきている、というのが、ここ数年の印象であって、著作権の問題がシリアスに表面化しつつあるのも、もちろん作家性(オリジナリティ)などにかかる部分もあるのだろうが、版権そのものがもたらすビジネス上の利益を守ろうとする傾向が、以前までにくらべ、格段に強まってきているからなのではないか、としたら、このたび新創刊された『ジャンプSQ(スクエア)』も、マンガ自体のおもしろみや可能性を教えてくれるというよりも、メディアミックスに拡張可能なコンテンツの立ち上げを目的としているかのような、そういう誌面になっており、時流にはかなっている。それが良いか悪いかどうかは知れない。ところで、その創刊号に特別読み切りとして寄せられているのが、森田まさのりが原作を提供し、小畑健が作画をつとめる『HELLO BABY』である。さて、この異色ともいえる組み合わせはいかに、といったところで、結論からいうと、最悪の相性でした。ストーリーを要約すれば、仕事をしくじったチンピラが、恋人、それから弟分とともに逃亡し、破滅するという、良い意味で、どうしようもない話なのだけれども、小畑の、絵柄も含め、洗練された作風に、今ふうの言葉でいうDQN感が足りなく、そのせいで、おそらくピカレスク・ロマンへのアイロニーでありうる結末は空回りし、ほんとうにただどうしようもない話というだけで終わってしまっている。いや、そうであるがゆえに、あるいは逆に最後までいってようやく、これだからDQNはさあ、ぐらいのことはいえるかもしれない。でも、それが結論じゃあ、と、やはり口ごもるしかないのであった。できれば、森田自身の作画でこそ読みたい内容であったが、それだとまあ、雑誌のほうのカラーには、たぶん合わねえんだな。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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