ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年08月27日
 コブラ 1 完全版 (1) コブラ 2 完全版 (2)

 人が自由に宇宙を飛び交う時代、貿易会社のしがないサラリーマンであるジョンソンは、毎日に退屈していた。ある休日、自分の望む夢を疑似体験させてくれるトリップ・ムービーを観に行った彼は、そこでアーマロイド・レディとともに星々をめぐる宇宙海賊コブラの冒険を追体験する。しかし、じつはそれは彼自身の記憶なのであった。そう、宇宙一の賞金首として命を狙われていたコブラは、自らに整形を施し、過去を消し、別の人間として暮らしていた。その沈黙が、いま破られる。いやあ、久方ぶりに読んだ。このあたりはまだ『週間少年ジャンプ』連載分で、CGで描かれる以前のオールドスタイルの『コブラ』である。ぜんぜん古くさくなってねえ、とまではいわないけれども、SF的な描写なども含めて、そんなにマズくはない。それというのは、ディテールがひじょうに簡略化され、わりと大雑把に振る舞われているためだと思う。コンピューターのキーボードなんかは、四角いマスが描いてある程度だったりする。とはいえ、サイコガン、クリスタル・ボーイといったワン・アイディアの生かし方は、かなり優秀である。トリップ・ムービーにしても、要するに、今でいうところのヴァーチャル・リアリティなわけだし。ただ、ストーリーの展開はなかなかの強引さ加減。たぶん後付けの設定とか、けっこうあったんじゃないかな、当時。巻末に付せられているインタビューで、作者は〈とにかくコブラは普通の地球人、ただ単にずば抜けて強靭で丈夫だってこと。不死身と呼ばれてはいるが、実際には撃たれたら死ぬ。だからこそ死なないように頑張るから面白いんだ〉といっている、が、いやいや、剣とかで思いっきり刺されちゃってますよ、宇宙船で轢かれちゃってますよ、でも無事ですよ、と、ひとまずツッコんでおきたい。そこいらへんの荒唐無稽さというのは、まあ時代性というのもあるのだろうが、劇画タッチでシリアス風味、お色気満載(なんておっさんくさい言い回し)にもかかわらず、なるほど、少年誌というステージにはぴったりと合っていそうだ。リアリティはないんだけれども、妙な説得力が宿っている。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(3) | マンガ。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック


Excerpt: 宇宙海賊宇宙海賊(うちゅうかいぞく)は、人類が宇宙空間に進出した世界を描くサイエンス・フィクション|SF作品にしばしば登場する架空の犯罪組織である。.wikilis{font-size:10px;co..
Weblog: SFフリーク集合!
Tracked: 2007-07-25 07:30


Excerpt: 宇宙海賊宇宙海賊(うちゅうかいぞく)は、人類が宇宙空間に進出した世界を描くサイエンス・フィクション|SF作品にしばしば登場する架空の犯罪組織である。.wikilis{font-size:10px;co..
Weblog: SFフリーク集合!
Tracked: 2007-08-25 17:14


Excerpt: 宇宙海賊 ウィキペディアにようこそ!こんにちは。はじめましてと申します。ウィキペディアへようこそ!ウィキペディアで活動する際にはを是非ご一読ください。きっとご参考になるものと思います。よろしければ し..
Weblog: SFフリーク集合!
Tracked: 2008-02-04 14:34