ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2004年09月18日
 ポップ・ミュージックからのインスピレーションを基に成り立つ小説というのは、いまや珍しくもなんともない。宮崎誉子のばあいは、デビュー作『世界の終り』からして参照項の知れるものだった。ひさびさの新刊であるこれにも、さまざまなポップ・ミュージックからの引用が存在している。けれども、ポップ・ミュージックからの引用がさして珍しいものではない今に至っては、このあまりにも直裁なやり方はちょっと気恥ずかしいものがある。
 また『世界の終り』から、この『セーフサイダー』までの間に、森健がデビューしてしまったことは、宮崎の作品を多少クオリティ落ちしたものに見せてしまう。宮崎と森の作品は、ポップ・ミュージックの影響下にあることで、失意と野蛮に満ちた世界を明るいテンションで描くという在り方でもって、近しい。だが、森のもののほうが小説という体にうまくまとまっている。比べてみると、宮崎の作品における、直截な引用の数々は、ポップ・ミュージックからのインスピレーションを基にした小説としては、やや粗雑的かつ短絡的すぎるものだといえる。
 もちろん、それだけで内容を計ることはできないけれども、それは内容を計る以前の問題でもある。

 思うところがあって、すこし書き改めました。


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 読書。
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