ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年08月23日
 喰人 1 (1)

 立原あゆみに関しては、『本気!』の後半が好きだ。病を押してまで若い世代に対し、人の情を伝えようとする白銀本気の生き方は、すこし宗教がかったところがあるけれども、男として大人として見習いたいところが、けっこうあったりもする。さて。この『喰人(くらうど)』の場合は、立原あゆみマンガにおける下品な部分が色濃く、内容の方も、歳をとる侘びしさ、しょうもなさみたいなものが扱われている。まっすぐ生きるのって、やっぱちょっと難しい、と思う。夜に、仕事の帰り、酔い仲間たちが集まるいつもの店、美味しい酒と料理を目の前にして、今日も、年老いた母や心のうまく通じない娘、昔の恋人たちについての話題に、花が咲く。まあ何よりも、相変わらずモノローグのセンスがすごいな、この人は。たとえば第7章「女のぬかみそ」というエピソードのラスト、〈華やぎから渋さを増す 時の中 わたしは妻を愛でただろうか わたしは絶好球を見逃した打者のように悔いている 若い人たちよ 若き妻を 今しっかりと味わうがいい〉といわれても、ねえ。残念ながら僕には、こういったポエジーに感動する資質がないので、うげえとなってしまうが、しかし、そういう部分も含めての哀愁テイストには、苦笑いと涙を誘うものがあった。ちなみに、料理マンガとしてトピック的に読むべき箇所は、ほとんどない。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
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