ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年10月13日
 17歳 (講談社コミックスフレンド B)

 『水曜日のライオン』に続く、みきもと凜の作品集『17歳』であるが、キャバクラ嬢が、女性経験のまったくない男性客に、恋愛をレクチャーしてゆくうち、その純粋さに惹かれてゆく「恋バナ―恋―」(原作とプロデュースはYoshiで、オムニバス単行本『恋バナ―赤―』に入っているのと同じもの)以外の、オリジナルの読み切り三篇に関しては、これまでの印象と変わらず、ストーリーと絵柄の両面に、先行するマンガ家の影響をうまく消化できていないところがあって、やはり、ちょっと厳しいかな、と思う点もすくなくはない。しかしながら、それだけで終わっていないような部分からは、作者の資質とがんばりを総和したうえでの可能性が、うかがえる。たとえば表題作の「17歳」は、いっけん欲情している女子高生を描いているにすぎないのだけれど、それを現代的な純愛に見えるようデコレイトしてゆく手つきに、少々の強引さを覚えながらも、ついつい引っ張られる。作中には、南沙織の同名曲の歌詞が引用されているのだが、これが意外と、時代も背景も違うはずの内容に合っているふうに思われるから、不思議である。おそらく、友情という意味での好きな異性とはセックス(性交)できないが、恋愛感情で好きな異性とならばセックス(性交)したい、そのようなテーマに関わる部分を、もうちょい掘りさげられたならば、作品の完成度も、さらに高められたことだろう。それにしても、この表紙(カヴァー)のイメージと中身のギャップは、けっこう大きくないかあ。
 
 『水曜日のライオン』について→こちら
 『タイヨウのうた』(原案・板東賢治)について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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