ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年08月18日
 On the Strength of All Convinced

 デビューEPである『CLOSING DOWN THE PATTERN DEPARTMENT』を聴いた段階では、一部のファンの間では評判は上々でも、ステレオタイプへの葛藤はないし、結局のところ無味無臭のポップ・エモじゃんねといった感じで、あんまし賛成ではなかったのだけれども、こうして出来上がったファースト・アルバムに触れてみると、味わいはさほど深くないけれど、いや、ニオイはあるな。青い海における潮の香りというか、萌える緑における草の匂いというか。空を渡る分厚い雲を追いかけるようにして自転車を走らせるイメージ。1曲目の「SUNDAYS」から受ける印象が良いのだと思う。チャラかったギターの音にエッジが加わっている。ミドル・テンポに近いスピードの、その内側で、ささやかな情熱がはねる。メロディは甘すぎるが、それを瑞々しさ、初々しさに、うまく変換している。ギター、ベース、ドラムのシンプルなトリオ編成ということで、ピアノは盛大に響かないが、サムシング・コーポレイトやウェイキング・アッシュランドがそうであったように、スウィートであることがそのまま、サウンドのヴァリューなのだということがわかる。ただアルバムをトータルでみた場合、アコースティックを織り交ぜたり、楽曲のヴァリエーションを増やしながらも、心地よく流れてゆくだけで、どこか引っかかりが弱いのは、思いのほか疾走系のナンバーがすくないにもかかわらず、感情の機微を扱うに際して、ヴォーカルに頼りすぎているせいだろう。バックのビートが単調であるような気が。歌を聴かせるという意味では、それはそれでといった感じなのだけれども、アンサンブルのレベルにおいては、賛成するに抵抗が残る。9曲目ぐらいの、バンドが総体で押してくる強さが他にもうちょいあればよいのだが、それはむしろ例外的なものなのだろうか。まあ、坊ちゃんくささが鼻につく部分もあるが、でも、それは単に好みの問題といえば、そうかもしれない。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽。
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック