
スクリーモだとかいったって、そんなものは所詮トレンドと同義なのであって、聴いたってもうびっくりすることはないのだけど、ああ、これ、CHIODOSというバンドの『ALL'S WELL THAT ENDS WELL』には、ちょっと、びびった。一言でいってしまえば、スクリーモ版サヴァタージではないだろうか。サヴァタージ? サヴァタージといったって、ヘヴィ・メタルに関心のない人にはわかりづらいと思うが、いや、逆にメタルの素養がない聴き手には、それほど響かないサウンドかもしれない。ヴォーカルは、メロディや声質の具合からいって、じつにサーズデイ以降な感じなのだけれども、仰々しい世界観の構築に精を傾けたかのようなバックの演奏に身悶える。曲展開、そしてギターやドラムの鳴りは、メタリックな美意識に支えられているが、いわゆるヌー・メタルやモダンなヘヴィ・ロックが腑抜けに思えるほどに、腰が入っている。インスピレーションはメロディック・デスなのだろうけど、それを巧い具合に咀嚼し、ポスト・ハードコア的なテンションと、高次のレベルで融合させている。さらにいえばキーボード(ピアノ)である。ときに跳ねるように、ときに厳かに鳴る鍵盤が、効果的に、印象的に、随所に挿入されており、それぞれの楽曲に、深い余韻を添える。エモーションがどうとかいった議論はどうでもよくなる、そう、これはエモーショナルではなくてドラマティカル、感情のシェルターじゃない、すべてを押しやる激流、劇的に盛り上がる一場面一場面、それが絶対優位なカタルシスを生み出す。呑み込まれる。息が詰まる。圧倒される、クライマックスの連続。つうか、くそ、油断してた。してやられた。
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