ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年08月10日
 The Parallel Universe Of

 近頃ずっと車を運転している最中に聴いている、HENRY FIAT'S OPEN SOREが03年に出したアルバム『THE PARALLEL UNIVERSE OF HENRY FIAT'S OPEN SORE』である。世界の終わりに向かって走っているような感じになる。リリカルな意味ではなくて、なんつうか、もっとこう、フィジカルな意味合いで。クラッシュは死の別称である、という具合に。正直なところ、このバンドを知ったのは最近のことなので、エラそうなことは言えないのだけれども、はじめて聴いたとき、そのハードコアにロックするハイ・スピードなサウンドに脊髄が、軋んだ。メンバー4人がミイラ男状の覆面を被ったスーツ姿というルックスに、ふざけた、どうもマジに取りあえない印象を持っていたのだけれども、いやいや、そんなことはなかった。ヌルい気配がしない。油断すると、逆にとって喰われそうな、鋭い轟音なのであった。雰囲気としては、ジークやドワーブスあたりに近しい。スウェーデン出身のアーティストだが、他の北欧ガレージ勢よりも、ずいぶんと凶暴な性格が前に出ている。1分前後で完結するナンバーを、アルバム1枚あたり20数曲収録するというアイディアは、見え透いている、でも、それがはったりではなくて、真剣勝負の勢いであることは、ヴァリエーションは少なめながらも、それぞれ差別化の図られたリフやフレーズのパターンから、伺い知れる。本作はフル・アルバムとして2枚目にあたるが、これ以前の作品、デビュー作『IDIOTIA HYPERACTIVA』やシングル・コンピ『ADULTERER ORIENTED ROCK』に比べると、整合性が格段にアップしている。音質も向上し、楽曲の輪郭がはっきりと掴める、かなり聴き易くなった。とはいえ、ダーティでエゲつないノリは、殺されていない。むしゃくしゃしてるのであんたをグーでぶん殴ろう、などと、そういった気分を、無茶苦茶ではない、正論のように納得させる力を持っている。なかでも15曲目「I DUNNO」が、すげえ、かっこいい、燃える。踊るようなラインをはじくベース、跳ねるリズムをキープするドラム、扇情的に忙しなく響くギターにあわせて、濁った声のヴォーカルは「知ったこっちゃねえよ」と叫ぶ。ジャストだ。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
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