ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年09月11日
 前巻に引き続き批判的な言いになってしまうのは、心苦しいのだが、それでもしかし永田晃一『Hey!リキ』の低迷ぶりには、看過できないものがある。この10巻を読むかぎり、作者がそのことを自覚しているのかどうか、あやしい。たとえば、こういう場面がある。何事も暴力で強引に解決しようとするリーダーに対して、その片腕とでもいうべき人物が内心〈そんなんじゃ…………そんなやり方じゃ誰もついてこねーぜ ゴっちゃん〉と困惑する。正直なところ、これだけでもう、だいたいの展開が決まっているようなもので、じっさい、ああやっぱりね、といった感じの流れに話がなっている。その流れに工夫がまったくない。要するに、先行するヤンキー・マンガ群がさんざん繰り返してきた、そういうパターン以上のものを描けていない。問題は、そうしたパターンは、高橋ヒロシの『クローズ』でも採用されていたのだから、高橋の弟子筋にあたる作者が知らないはずはない、つまり自分自身でゼロから発想したわけではない、にもかかわらず、あたかもレシピどおりであるかのように、作品をしつらえてしまっていることだ。作画のレベルにおいても同様のことが欠点となっていることは、前巻のときに述べたが、さらに付け加えれば、正面むきの上半身アップを多用して描かれる登場人物たちがセリフに対する挿絵程度にしか機能していないのは、あまり芳しくない。まさか、ギャルゲーの立ち絵を意識しているわけじゃあるまいに。いや、もしもそうだったなら、意外と野心的な試みだな、とは思う、が。

 9巻について→こちら
 
 『ランディーズ 完全版』について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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