ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年08月23日
 個人的に、富田安紀良の『NIGHT BLOOD』は、数あるホスト・マンガのなかでも屈指の作品だと思っているのだが、その作者が、名義を富田安紀子に変えての新作『Re:Life―リライフ―』は、遺品整理業者で働く少年の姿を描く。飛び降り自殺に巻き込まれ、一時は重体に陥りながらも、一命を取り留めた主人公の爽は、ふとした巡り合わせから、〈死者の後始末と遺品の整理回収を行う〉を業務とする会社リライフに勤めることとなり、さまざまなかたちの生と死に立ち会う。ここ最近では、近しいテーマのマンガに、きたがわ翔の『デス・スウィーパー』があるけれど、あれと比べた場合、主人公に「物の記憶が見える」というギミックの付与されている点が、おおきな特色といえるだろう。そうした特殊な能力によって、死者の、本来はダイレクトに触れることのできない生前が、こちら読み手へと開示されるわけで、まあアイディアとしては、やや安直ともいえ、もうひとひねり欲しいところだ、が、ワン・エピソードごとのハート・ウォーミングさ加減は、なかなか。そのへんに作者の力量が発揮されている。ところで、この1巻を読むかぎり、『Re:Life―リライフ―』における、死の存在とは、その、亡くなった者あるいは身内を亡くした者の人間性を測るきっかけの意味合いが強く、命とは何かというのを、ふかく考えさせるものでは、あまり、ない。もちろん、今後の展開によっては変化する部分ではあるだろうし、これを良いととることも悪いととることも可能だけれど、ひとまずは、重すぎず、軽すぎない、そういう適度なバランスへと繋がっている。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック