ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年08月07日
 バイクや自動車はケンカの火種、これはヤンキー・マンガにおける普遍的な法則だといえよう。理由としては、それらの存在が、たとえば暴走族などに顕著な集団とともに権力構造をつくりだし、その結果、グループ外でもグループ内でも、ヒエラルキーをめぐる抗争が発生しやすくなるから、と考えられるとすれば、これはもちろん、社会一般のいたるところで起こりうる事態だともいえるわけで、つまり直截の暴力に訴えるかどうか、そうした手段の違いは留保しておかなければならないとしても、けっしてヤンキー・マンガに特殊なケースではない。したがって、もしも特殊性があるとしたら、それは、俺(俺たち)の走り(自由)を邪魔するな、という個人的かつ衝動的は発作が、バイクや自動車というアイテムに仮託されている点だろう。言うまでもなく、バイクや自動車は、多くの場合、男子の文化とされ、こうした文化を描いた物語のうちにあっては、女子は男子にとって都合のよい存在(おもに性欲の面において)としてしか機能せず、顔のつくりなどは類型的に描かれ、あるいは、まったくの外部へと退けられがちとなる。こうしたパターンをほとんど踏まえているがために、南勝久の『ナニワトモアレ』を、そもそも走り屋と呼ばれるような自動車愛好家を描いた作品ではあるけれども、ヤンキー・マンガのカテゴリーに入れることは可能だ。とはいえ、いやあ、終盤の、あの、主人公の(過去に強姦されたトラウマを持つ)恋人がまた強姦され、さらには元彼氏に寝取られる(あくまでも概要)という鬱展開ぶりは、ニントモカントモであったよ。ともあれ、本題は『ナニワトモアレ』あらため『なにわ友あれ』の1巻である。基本的には『ナニワトモアレ』(全27巻)の第二部という体裁をとっており、登場人物を完全に受け継いではいるが、主人公はチェンジしているのかな、ただ単に暴れたい盛りの小僧が、ほぼ自動車とは無関係な揉め事を起こしたところから、マンガはスタートしており、これが『ナニワトモアレ』のラストで立ち上げられた新チーム「スパーキー」に入るかどうかが、序盤の焦点を為す。ちなみに『ナニワトモアレ』は、おもに平成元年(要するに80年代最後の年)を舞台としており、『なにわ友あれ』では、すでに時代は平成2年(要するに90年代最初の年)に移っている。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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