ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年07月25日
 ギャンブルッ! 1 (1) (少年サンデーコミックス) ギャンブルッ! 2 (2) (少年サンデーコミックス)

 〈20XX年、日本政府は賭博行為を全面的に解禁――その法律『賭博特別法』は、イカサマ行為以外の賭博をすべて認めるものだった――年齢の制限さえも、なかった――〉、つまりは老若男女を問わず、ギャンブルにおける勝敗の価値が最大限に高められた近未来を舞台に、マサル少年の、行方不明となった父親を探すための戦いが幕を開けるのであった、が、そもそもギャンブル自体に、限定条件下での有効な戦術を求める要素が過分に含まれていたとしても、このマンガ、鹿賀ミツルの『GAMBLE!(ギャンブルッ!)』のばあい、作中で行われる各種ゲーム(チンチロリン、バカラ、カジノ・ウォーなど)のルールではなくて、むしろ〈イカサマ行為以外の賭博をすべて認める〉という作品内のルール(イカサマ行為は認めないってところを強調ね)こそが、登場人物たちを規定しており、繰り広げられるドラマもまた、それに沿ってつくられている。そういう意味では、同じ限定条件下の心理劇であっても、たとえば『カイジ』よりは、『ジョジョ』シリーズや『DEATH NOTE』、あとは『未来日記』とか、のほうに性格が近しい。要するに、今日的な少年マンガの主流に則った内容だということである。もちろん、だから主人公には、ギャンブルそのものの規則性から演繹された能力が与えられてはおらず、運や流れ(ツキ)を見抜くという、とても超人的で、特殊な能力が備えさせられているわけだ。いやあ、こうして同時刊行となった1巻と2巻をまとめて読むかぎり、たしかに賭博の性質上、物語には金銭や欲望は絡んでいるけれども、いちばんの魅力は、主人公の有するほとんど無根拠な(あるいは根拠があるとすれば、きわめてプラトニックで抽象性に依った)強さがライヴァルを圧倒する、式の爽やかなカタルシスであり、このへんのバランスをどこまでキープできるかが、今後の要になるんだろうな、と思う。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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