ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年07月16日
 社会に出て、自分が何をすべきか、未だ確信の持てない主人公というのは、じつに岡田惠和の原作らしいといえばいえるのだが、『あかねSAL☆』(漫画・なかはら★ももた)の魅力は、そうしたモラトリアムの属性にではなくて、特定の競技(ここではフットサル)に夢中になることが、そのまま登場人物たちの純粋さを代弁している点にあるのではないかな。じっさい、ここに描かれている女性アイドルたちの姿が、俗情とはけっして無縁ではないながらも、世間一般の人間よりもずっとイノセントに見えるのは、そのためなのであって、この2巻では、フットサルへの真剣な挑戦が、芸能活動における成功よりも、彼女たちの表情と価値とを輝かせることになっている。就職活動をサボタージュする女子大生の茜を助っ人に加え、アイドルのフットサル大会に臨むフロ☆フロであったが、しかし、いくつかの不運が重なった結果、予選を突破することはかなわず、当初の取り決めどおり、グループは解散させられてしまう。それでも、皆でもう一度フットサルとやりたい、と願うメンバーたちは、茜と再会したことから、仕事とは無関係に集まり、練習に勤しみ、今度は一般のフットサル大会に参加する。そこで対戦した女子高生チームからの評価が、試合を終えて〈(略)だから今日も最初はこんな田舎の試合に来てどーすんのって思ったし カメラとか来てたらやだなーとか バカにされてるのかなーとか思ったけど でも――全然ちがって あーこの人ら(略)単に フットサルが好きなんだなってわかったんで〉と高まるあたりに、このマンガのなかで、フットサルという競技がいかなる役割を持ち合わせているのかが、よおく現れている。一方、たまたまアイドルと知り合ったに過ぎない主人公の茜には、これまでのところ、いっさいの成長がうかがえないのは、どうしたもんだろね、とも思うわけだが、そのへんについては、どうやら次巻以降に発展するような予感を孕む。

 1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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