
初回盤ゲット。
先行EPの段階である程度は予想できたが、ずいぶんとロック的なダイナミズムが差し引かれている、それはつまり、前作では顕著であったミスター・チルドレンや椎名林檎からの影響圏から逃れているということなのだけれども、全体的にかなりスタティックな内容となって仕上がっている。
スカ調の11曲目の歌詞には、ファンク・ブラザーズやスライ(スライ&ザ・ファミリー・ストーン)の名前が引用されているが、しかし、それほど本格的に黒っぽい感じでもなくて、一言でいえば、メロウさに支配されている。
シングル・カットされた「ORIGINAL COLOR」は、アルバム・ヴァージョンとなっているけれども、さいごの締め方がたぶん違っているだけ。個人的な聴きどころとしては、インストのナンバー(堂本剛はギターで参加)と13曲目の「PINK」を挙げたい。いや「PINK」、いい曲である。
PINKに膨らんだ昨日で
BLUEにひび割れた今日で
混じって弾ける明日ね
闘って 闘って
その口唇が裂けて
吐き出す愛の詩 今じゃ
意味なきメロディだなんて
負けないで 逆らって
逆らって 逆らって
堂本剛「PINK」
壮大なストリングスを組み込んだバラード調の楽曲で、そういった曲調というのは、歌謡曲においては、なぜかチープさを孕んでしまうものだけれども、ここでは、それがそのまま「等身大」という像を結んでいる。 ひとりの男の子が、大人になる過程でくぐり抜ける様々な困難を切り取った、そういう心象として、切なく響いてくる。
