ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年06月20日
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 吉本興業が手がける青年マンガ誌っていう前情報の部分では、どうも駄目っぽさ抜群の『コミックヨシモト』だったわけだが、意外にもこれが、同じ第1、第3火曜日に発売日を設定し、先だって角川書店から創刊された『コミックチャージ』よりも、ぜんぜん読める代物だったので、ふつうにおどろいた。いや、まあ、それはけっして『コミックヨシモト』おもしろいよ、ということではなくて、あいかわらず『コミックチャージ』詰まんないよ、という意味にしか過ぎず、やはり同じ日に出ている『漫画アクション』の格には、ぜんぜん及ばない。原作を芸人が担当した(ということになっている)マンガが、連載の多くを占めているのだけれども、それが結果的に、悪くいえばステレオタイプで既視感のつよい、良くいえばスタンダードで安心感のある、そういう内容に繋がっている。桂三枝(原作)と高井研一郎(作画)のコンビによる『桂三枝の上方落語へいらっしゃ〜い』とか、こういう内実ともにクラシカルな作品を一本でも用意できる雑誌というのは、何だかんだいって、えらいと思う(ぶっちゃけて『コミックチャージ』はそれができない。『エヴァンゲリオン』のポスト・カードやマウス・パッドを付録につけてる場合じゃないよ)。逆をいえば、千原ジュニアの原作を中川一良がコミカライズした『14歳』や、後藤ひろひとが原作を担当し、イシデ電が作画をつとめる『HUS(フース)』あたりは、どことなくサブカルってるあたりが、今さら古くさく、薄い。個人的には、さすが倉科遼原作というべきか、ナカタニD.の描く『んなアホな!!』が、第1話目からヒットだったな。基本的には、お笑いの世界でトップを目指す若者たちのお話であるが、実在する芸人を実名のまま使えるというのがメリットなのかデメリットなのか、はともかくとしても、なんら後ろ盾を持たない人間が、徒手空拳でもって、自己実現ないし成り上がりを遂げるという夢想は、いっけんオールドスクールだし、身も蓋もない、しかし今日の傾向(リアルって言い換えても良いよ)を反映したものではあるのでしょう。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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