ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2017年08月03日
 Mourning, Resistance, Celebration [Analog]

 FARのフロントマンであるジョナ・マトランガと元JAWBOXにしてプロデューサーとしても知られるJ.ロビンスの合流は、90年代の(EMOと呼ばれるような)ポスト・ハードコアのファンにとって、おお、と興味を引かれるものであろう。CAMORRAが、それだ。が、ファーストEP『MOURNING, RESISTANCE, CELEBRATION』に特徴的なスタイルをもたらしているのは、J.ロビンスと同じく元JAWBOXであり、ドラムで参加しているザック・バロカスの変拍子を交えたあの独特なリズム感なのではないかと思う。どちらかといえば、ではあるけれど、J.ロビンスのキャリアで見るより、ジョナ・マトランガのONELINEDRAWINGに近いアンビエントな作風となっており、JAWBOXやBURNING AIRLINES、 CHANNELS、FARやNEW END ORIGINAL等々にあったロック・バンド的なダイナミズムは極力抑えられている。ギターの主張も控えめであって、メインのヴォーカルをジョナに任せたJ.ロビンスの役割は、おそらく、キーボードの響きが楽曲の方向性をガイドしていくかのようなサウンドのコーディネイトなのかもしれない。そのキーボードのリフとザック・バロカスによるドラムのマッチングには、プログレッシヴ・ロックの構築美を彷彿とさせるものがある。もちろん、魂からこぼれる血や涙をイメージさせるジョナ・マトランガのナイーヴな歌声は健在だし、希望を手探りするなかに生じうるエモーションを如実にしているのだけれど、それでもやはり、特筆したくなるのは、ドラムのパートなのだった。CAMORRAならではの色合いに、どれだけザック・バロカスが不可欠であるのかは、1曲目「BETWEEN THE WORLD AND ME」の導入から、はっきりと窺える。ア・カペラではじまり、女性のコーラスとドラムのみを加えた3曲目「PARTING FRIENDS」には(小品なのに)胸を衝かれる。加速を得ていくドラムに合わせ、ジョナ・マトランガのヴォーカルが衝動のはち切れた叫びへと達する4曲目「BLACK WHITE GIRL BOY」のクライマックスは、圧巻である。

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posted by もりた | Comment(0) | 音楽(2017年)
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