ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年06月15日
 パピヨン 2―花と蝶 (2)

 自分と約束していたはずの流星が、なぜか妹の花奈(はな)といっしょにいるのを目撃してしまった亜蝶(あげは)は、ショックを受け、ふたたび自分に関する自信を失くしてしまうのであった。上田美和『パピヨン―花と蝶―』の2巻である。根暗な主人公に性格の対照的な双子がいる、という設定は、ふつう、分身=ダブルのテーマか、あるいは、他でもありえた可能性=オルタナティヴの問題を、深く絡めながら、物語を進めさせそうなものだが、これまでのところ、意外と真っ正直に、ひとりの少女がコンプレックスを脱することで成長する過程を描いている。そこでキーとなっているのは、やはり、カウンセラーである九(いちじく)の存在であろう。細かい部分を拾っていくと、作者が意図的にそうしているのかどうか、微妙なセンなのだけれど、やり取りのなかで、いちおうは、亜蝶が花奈のことを過剰に意識するのを逸らす、そういう役割を果たしているのである。とはいえ、その逸らされた意識が、この巻で、九への恋愛感情へとスライドすることになるのだが、今後に、このあたりをどう処理するのか。個人的には、作中または巻末のオマケで披露されている心理学的な薀蓄に、星占い程度の説得力しか感じないため、いや、まあだから逆に、星占い程度に好奇心をそそられる読み手もいるのだろうけれども、そのへんとの折り合い、兼ね合いが、おおきな課題だと思われる。

 1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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