
ブックレットを見ると、むさ苦しいおっさん連中であるようなメンバー写真に、思わず鼻毛が伸びそうになる。けれども、流れてくるのは、あまりにも爽やかな爽やかなポップ・ロックなのだった。キーボードがメンバーにいるが、ピアノっぽい旋律ではなくて、ハモンド・オルガンだかメロトロンだかみたいな音がぽんぱんりろりろんと鳴る。そこらへんが、たぶんポスト・ジミー・イート・ワールド的な文脈に入れられるサウンドなのだろうけれども、他の同系統との一番の差異となっている。こういうバンドは、個性的なヴォーカルが乗っかると、一発で、抜けていきそうな気もする。が、そういったあるパートだけが飛び抜けることのない部分が、きっと目指すところなのだろう。いや、歌うまいんですけどね。で、そのヴォーカルがベースを兼ねているのが、リズムの作りに関与しているのだろう、アンサンブルは抜群で、ギター圧は強めだが、ハードさをほとんど感じることなく、逆に、滑らかで柔らかな印象だけが耳の奥に残る。また、ほとんどのナンバーが3分を越えないコンパクトさなのも強みである。繰り返しリピートしたくなる、適度に心地よい空間を作り出している。個人的に、この手のものはけっこう食傷気味になりつつあり、どれもいっしょと言いたくなるときがあるのだが、これはわりと好みかもしんない。ごちそうさま。美味しく頂きました。
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