ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年06月17日
THIS GIRLなんかもそうなんだけれども、イギリスのポスト・ハードコア系の、日本での認知度の低さには目を当てられないだろう。キャリアもそこそこ、確実に良いアルバムを重ねているいるのに、なんてことだ。やっぱり日本盤が出ないと駄目なのかもしれないねえ。アメリカのインディ・バンドとは、ぜったいに待遇が違う。というわけで、KIDS NEAR WATERのニュー・アルバムである。うん。相変わらず、このバンドのセンスは好きだ。たぶんイギリスのバンドだと言われなければ、誰もイギリスのバンドだとは思わないんじゃないだろうか。と、それが良いか悪いかの話になるわけだが、いやいや、ナイーヴさの発露みたいなところが十二分にイギリス的、アメリカの同系統との違いを感じる。いわゆるアメリカにおけるエモ関連のアーティストたちが、多い言葉数をメロディアスにまとめ上げるのは、あれはブルーズを起源とし、さらにはヒップホップの要素までをも含めた、黒人音楽的なもののフィードバックとなって存在するロック・ミュージックから、距離をとるために行われているというのが、僕の読みだが、それは結果として、80年代頃のポスト・パンク(ギター・ポップ)に近しいメロディを導き出している。としたときに、このバンドの、メロディの強化よりも、演奏の妙によって、楽曲を盛り立てる、という在り方は、ひじょうに逆説的で、興味深い。サウンドのスタイルとしては、ライヴァル・スクールズあたりを彷彿させるけれども、ちゃんとしたバイオグラフィを知らないのでなんともいえないが、もしかしたらライヴァル・スクールズよりも先にこれをやっていたんではないだろうか。クイックサンドやテキサス・イズ・ザ・リーズンよりは、もちろん遅いだろうけれども。たぶん80年代から90年代にかけて、ほんとうの意味で、ポスト・ハードコアだった頃のエモを標榜しながら、一音一音が紡がれている感じがする。フガジやドライヴ・ライク・ジェイフー、ジョウボックスとか、そこらへんのバンドをちゃんと通ってそうな、にわか仕込みではない、本格的とさえいえる、エモーショナルかつハードコアな骨格の強さがある。押してくる力強いグルーヴと、引き際を彩る細やかなフレーズが、こちら聴き手の胸中をざわざわとさせる。グッドだ。このアルバムがそうであるように、KIDS NEAR WATERの作品はどれもぜんぶ、ちゃんと聴くべき価値を備えている。チェックして! 見逃さないで! としか言えないけれども。
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NPO申請中の非営利団体代表と、プロ歌手をしています。ネットワークが不安定でFOMAでブログを更新していましたが、情報量が多すぎて結局気持ちもトーンダウンしてやめて今から韓国映画見ようかと思っています。私のブログの履歴に森田さんのHPが書き込まれていたので、拝読しました。私は生まれたときからバッハ、ベートーベン、特に私が赤ちゃんのときに母がベートーベンの強烈なソナタを弾いていましたから、ヨーロッパの音楽の影響はかなりありますね。私が「洋楽」にはまったのが米国の産業ロックだったので、また大学時代黒人霊歌を歌いまくっていたため、米国の影響をかなり受けました。Mr.ミスター、いいバンドだったんですけどね。時々「Kyrie」「Broken wings」などライヴでやると30代の人が盛り上がります。そこからビリー・ジョエル、イーグルス、フリートウッド・マック(私の声はリンジーにちょびっとかすっている気がするんです)、ウィングスと王道を行きました。受験時に一切音楽を絶つというあほなことして気がついたらラップ、ヒップホップ。黒人霊歌になれしたんだ私にとってはうるさいだけでした。ベン・フォールズ・ファイブが出たときは涙流して即買いました。英国系はイエスの「Love will find away」でしたね、入門は。そこからディープに。私の場合、気に入ったサウンドのバンドを発見すると全部アルバム買っちゃうんです。イエス→シンプリー・レッド→ビートルズ→ビートル・ソロ→海賊盤→U2、ジェネシス、ピーター・ガブリエル、そしてブラーでしたね。「Great Escape」「Blur」でスパークしました。もうこれからのブリット系リード・アーティストは音を解体しては組み立てなおしの繰り返しなので、疲れます。歌えないですし。。。誰か英国にもベン・フォールズのようなサウンドを作っている人いないんでしょうか?最近、オーティス・レディングばかり聴いています。最終的にはシューベルトの冬の旅で終わるんでしょうね、生かされ続けられたらの話。それではまた。
ベン・フォールズみたいなアーティストですか。
ちょっと違いますが、アウト・オブ・マイ・ヘアーとかどうですか。
ご存じかもしれませんが。
10年以上前の人たちだし、一発屋っぽいアレです(今なら中古盤屋でワンコインで買えるかもしれません)けれども、僕はわりと好きです。