ディリンジャー・エスケイプ・プランといえば「わーぎゃードカドカ」である、あるいはもうちょいジャジーに「わーぎゃーズチャカズチャカ」でもいいし、演奏のトリッキーさを強調して「わーぎゃートゥルトゥトゥル」でもいいかもしれない、まあだから、とにもかくにも「わーぎゃー」といった感じなのだ。が、しかし本作では、メロディが大幅に取り入れられており、その「わーぎゃー」感が減退している。その点に注目して、ヤワになったと見る向きもあるかもしれないが、いやいや、これはこれで最高のサウンドである。以前までの自分たちが定型化される、その一歩手前で、べつのレベルへの無節操な移行が成立している。つまりセオリー無視がディリンジャー・エスケイプ・プランのセオリーという基本軸は、きっちりと押さえられているといえる。
たしかに部分部分では、パンテラやナイン・インチ・ネイルズ、ヘルメットといった先行するバンドが提示したスタイルやパターンを踏襲しているような趣もあるにはあり、革新性やオリジナリティでこれを測ることはできないかもしれない。けれども聴き手は望郷のほうを向くことはない、そのことが翻って、バンドの圧倒的な地力を見せつける結果となっている。というか、前作が理系であったならば、これは文系、前作が渾沌であったならば、これは秩序とか、そういった具合に相対化すると、もうちょっとうまく説明できるかな。どうだろう。や、個人的にはイチオシな作品なのだけど、それに見合う言葉が僕には不足しているのだった。うわーん。まあ、そんぐらいすごいってことで、ひとまずは。
ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2004年08月11日
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