ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年06月14日
 レイドバックに対する加減がなくなり、もはや現時代性とのリンクで測ることはできないけれども、しかしヘラコプターズはこれで良いのだと思う。いや、むしろ、価値観の多様化をエクスキューズに固有のスタイルを持たないバンドや、トレンドのフォロワーであること無意識的にスタイルにしてしまったアーティストが多いなかで、この潔さは、いっそ気持ちいい。前作が出てから本作が発表されるまでの間に、バンドの中心人物であるニッケ・ロイヤルは、MC5のツアーにサイド・メンバーとして参加したり、ソニックス・ランデブー・バンドのスコット・モーガンとのプロジェクト(THE SOLUTION)をこなしたり、と、ある意味では、自分のルーツそのものと同化するという幸福な経験を得たわけで、そういったことを踏まえるのであれば、以前にも増して本格的になったとさえいえる。つうか、とにかくもう、ワン・フレーズ、ワン・フレーズがシンプルに洗練され、力を持ち、素直に格好よく、燃える。『ロックン・ロール・イズ・デッド』というアルバム・タイトルや頭1曲目のイントロなど、あまりにもロックン・ロール然としたクリシェにしか過ぎないが、いやいや、けっして白けない。それはやはり、ひとつひとつの音が、その出方からして説得力を持ったものになっているからだろう。すべてが借り物ではなくて、すでに血肉のレベルとなった場所から発せられているのだ。つまり自然体だからこそ為しうる、説き伏せる、表現としてのパワーが備わっている。前作と比較すると、黄昏の度合い、メランコリックな部分はそのままだが、ややウェットさが抜け、爽快感が増している。また4分を最長に、どの楽曲もコンパクトにまとまっているのがよろしい。初期の暴走ガレージ風味を求めるファンがまだ残っているのかどうか知らないけれども、これはこれで、ロックン・ロールの極め道だろう。このままその真髄に、ずいずいと迫っていくべきバンドの6枚目(企画盤除く)としては、ブレもズレも間違いもないのであった。いえーいっ。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
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