ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2016年02月01日
 Don't Deliver Us

 ああ、ドゥーム・メタルとガレージ・パンクの禍々しさ、騒々しいパートを一つのスタイルに合成してしまうという業の深き発想よ。実際、米ヴァージニア州ハーンドン出身のトリオ、SATAN'S SATYRSが2012年にリリースしたファースト・アルバム『WILD BEYOND BELIEF』の、とりわけ1曲目を飾った「SADIST 69」は素晴らしいインパクトであった。BLACK SABBATHやBLUE CHEER、BLACK FLAG等が引き合いに出されることが多いみたいだけれど、たとえば『PRE-ELECTRIC WIZARD 1989-1994』で聴かれるジャス・オボーンのキャリアをGUITAR WOLFのハチャメチャな音質とロウ・パワーとで再現したかのような破壊力を持っていたのだ。続く2014年のセカンド・アルバム『DIE SCREAMING』では、いくらか整合性が増し、ヴィンテージ・タイプのドゥーム・メタルに近いバンドのアンサンブルとグルーヴをアピールしてみせている。そして、この2015年のサード・アルバム『DON'T DELIVER US』は、正しく『DIE SCREAMING』の延長線上に位置するサウンドだと思う。ぶりぶりとしたヘヴィなファズは相変わらずなのだったが、楽曲と演奏のまとまりがよりはっきりとした分、ヘタウマなヴォーカルのキャッチーさが目立ってきた印象であって、これはBLACK SABBATHにおいてはオジー・オズボーンのメロディがある種のフックとなっているのと同じ意味である。確かに衝動を喚起する作用については『WILD BEYOND BELIEF』こそが抜群であり、その点を見るなら物足りなさはあるだろう。しかし、荒削りなチャーム・ポイントは充分に残っているし、もしかするとTY SEGALLあたりに匹敵しそうな(あるいは凌駕しうる)ローファイでサイケデリックでエネルギッシュなロックン・ロールが全開になっていることは疑うべくもない。

 バンドのFacebook→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(2016年)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック