ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年04月08日
 かるた 1 (1)

 出てきた場所も違えば、直截な関係もないのだが、同じ74年生まれで、90年代の半ばに、自意識のモラトリアム劇を出発点としていた竹下けんじろう(旧・竹下堅次朗)と日本橋ヨヲコのふたりのマンガ家が、キャリアを培い、30歳を越え、00年代のちょうど現在に、部活動における熱血趣味の作品をわりとストレートに描いているのを、個人的には、おもしろく思う(ちなみに両者の過去作には、あきらかによしもとよしともを参照したと思える場面が、それぞれある)。が、それはさておき、1巻が出たばかりの、竹下けんじろう『かるた』は、その題名が示すとおり、競技かるたを扱った内容で、掲載誌が『週刊少年チャンピオン』であるからなのか、すごく真剣に少年マンガしている。格闘ゲームの世界では日本一の座にいる主人公の軽部太一は、自分が通う高校のかるた同好会で唯一の部員である小野千歳に、大会直前、怪我をさせてしまった責任をとるため、幼馴染みの大江由利子とともに、同愛好会に入部する。最初は、ゲームセンターで鍛えた反射神経があれば、大昔の遊びなんてちょろい、と考えていた太一であったが、しかし、じっさいに競技をしてみると、自分がいかに甘かったかを思い知らされると同時に、競技かるたの奥深さと、その魅力にはまることとなる。まあ、この作者らしく、無闇やたらと女の子の登場人物が多いけれども、基本的には一騎打ちの対決において、主人公が勝利にこだわる姿に、物語の焦点はあてられている。見せ方は、かるたといういっけん地味な競技の、戦略性そのものにこだわるのではなくて、あくまでも各個人のスキルを用いた心理戦の様相を呈しているため、試合内容は、とてもわかりやすいエンターテイメントとして機能する。ただし、まだ物語序盤ということもあってか、ライバル勢にいまいち迫力がなく、今後にどれだけ存在感のある強敵を揃えられるか、そのへんが盛り上がりを左右することになりそうである。

 『カケル』新装版・1巻・2巻について→こちら
 『COCOON』1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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