ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年03月27日
 7SEEDS 10 (10)

 もちろん、これが現実の出来事であるならば、悲惨さはさらに極まりないのだろうが、しかし、世界の終わりとはかくも救いのないものか。田村由美『7SEEDS』の10巻、秋のチームとの幸運とは言い難い合流を経て、地下シェルターへと到達した春のチーム末黒野花が、そこで発見したのはお笑い芸人マークの綴った日記であった。最後のほうに記された〈もうあかん〉の一言。シェルターに避難した人びとの目を通して、人類終焉の時がどのようなものであったのかが語られる。〈現在(いま)を頑張れば未来が……ええ未来に変わる…ほんまに…?〉。うあああ。これは堪える。世界が終わったあとの世界に残された少年や少女を待ち受ける苛酷な運命、それを追ってきたこれまでの展開もけして生易しいものではなかったけれど、ここでの直截的な破滅が描かれるくだりによって、絶望がまた一段階深まったぞ。〈神の国に到る門は狭くて 二人並んではなかなか通れないのよ〉。すべての人間が助かるわけではなく、そのために多くの犠牲が払われなければならないとして、それでも結局のところ誰一人助からないのだとしたら。〈君は最後の最後まで嘘がつけるか?〉。せめて自分に課せられた使命をまっとうしようとするマークが、最後の瞬間に見たものはいったい何だったのであろう。次の巻を読むのが、待ち遠しく、そしてイヤになるほどに怖い。

 9巻について→こちら
 8巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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