
1曲1曲のなかで、パンテラとコンヴァージとウィル・ヘイヴンとトゥールが衝突してる、そういう風に思わず僕が口走ったら、あなたは信じるだろうか。おいおい、ちょっと大げさすぎるよ、と鼻で笑うかもしれない。もちろん裏返せば、それらバンドのコンビネーション的なサウンドだということになるのだが、しかし、借り物だったりフェイクくさくないところが、この5人組を推したくなるワケである。肝はヴォーカルとドラムなのではないかな。展開はそれほど性急ではないけれども、楽曲の表情はくるくると変わる、その地盤を担っているのが、手数の多さではなくてどんぴしゃのタイミングを扇動するドラムと、がなり声から囁きまでいくつものトーンを自在に操るヴォーカルなのだった。テキサスという出身地の問題か、硬質さがダイムバック・ダレルを彷彿とさせながらも、ときにぐしゃりと歪み、軟化するギターもかっこいい。聴いているだけで、アドレナリンがぶわわっーと騒ぎ出す、ガシガシと街中を肩で風切って歩きたくなる、そうだ、あの感覚だ。にはは。たぶんニュースクール以降のハードコアかモダンなメタルの流れを汲んだバンドだとは思う、キレてるとかじゃなく、解体を目指すのでもなく、構築への意思が聴きとれる。だから、ここで行われているのは、枠組を意識した上での前進になるのだろう。ある程度の極端(エクストリーム)さは、今やもうスタンダードな表現形式なわけで、じゃあ、それを乗り越える、あるいは突き破ろうとするのであれば、エネルギーをどれだけ上乗せできるかって、たぶんそういうところで、このバンドは勝負している。
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