ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年03月22日
 蒼のサンクトゥス 5 (5)

 そのとき投げかけられた〈どちらが正しいと思う? 自分の思いを貫く事と 周囲の為に留まる事と…〉という問いに対し、自分なりの答えを求めるかのように、治基は〈A-NEST〉と呼ばれる未確認領域、その最深部へと向かう。やまむらはじめが描く海洋アドベンチャー『蒼のサンクトゥス』も、いよいよ終着と相成ったこの5巻である。人類規模の災難が個人レベルのエモーションに集約されるというのは、同作者のマンガ『カムナガラ』に近しい結末への至り方であるけれども、こちらのほうが、もちろん長さが違うというのもあって、ワキの登場人物たちに物語が散漫にならず、全体的にすっきりとしており、読みながらの混乱が少なかったように思う。最初に引いた問いに含まれる、自分が自分のために出来ること、自分が他人のために出来ること、こうした主題に関わる部分は、治基と日奈とやしほら主人公クラスの三者に仮託され、そのことの結果をちゃんと、哀しみも込みでの大団円へと結びつけている。けっしてすばらしくすぐれた内容とまでは言わないし、物足りなさを認めたうえで、いや、それでも好感の持てるエンターテイメントではあった。

 1巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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