ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年03月11日
 We Must Obey

 タイトル・トラックである1曲目「WE MUST OBEY」の冒頭で、ぶんぶんとギターがうねる様を耳にした瞬間、こいつはもしかするとバンドのディスコグラフィにおいてトップ・クラスに入っちゃうようなアルバムなのではないか、と予感したのは、いやFU MANCHUの作品は毎度毎度1曲目のイントロがえらくかっこうよいのだが、そのなかでもとくに勢いがあり、さらにエキサイティングな響きを持ち合わせていたからだ。じじつ、そのとおり、これを最高傑作に挙げる人がいたとしても、うんうんわかるわかる、と共感を覚えたりするかもしれない、十分に納得のいく内容だ。むろん、時代の移ろいに色目を使うような人たちではないから、サウンドのおおよそに、これまでと大きく変わった点はない。古色蒼然ともいえるファズでくぐもった音のなか、サバティカルなヘヴィ・グルーヴとガレージ・ロックばりの熱エネルギーとが、荒っぽく着こなされている。こうした徹底さはむしろ偉大なるマンネリズムと呼ぶに近しいものであろう。しかし今回は、若干整合性が高まった。これはたぶんプロダクションというか音質のつくりにかかっている部分で、初期の頃を好むハードコアなストーナー・ロックのマニアがどう見るかはわからないんだけれど、演奏のメリとハリがクリアーになっており、その効果もあってか、全体的に、あるいは細部のあらゆるところで、フックの強まった印象である。キャッチーになった、ポップになった、そういうのとは違う。ワン・フレーズ・ワン・フレーズの鋭さが増しており、一聴したさいの引き込まれ具合が、一段階ほど上がっているのだ。こう評価するのが正しいかどうかはべつとして、あんがいSMASHING PUMPKINSでも轟音系のナンバーに通じるダイナミクスがある。そのような意味で、取っつき難くはなく、入り易い。軽佻浮薄になることを拒みながら、ここまでの訴求力を手に入れてくるとは思わなかった。が、いずれにせよ、である。ロックン・ロールの一言でいえば、こまい新人から再結成のベテランまでをも余裕でワキにやってしまうだけの上々さ加減で、あなたのオススメするそれと比べちゃあ悪いんだけど、とりあえずこれを聴いてごらんなさいよ、と、つい口に出したくなってしまうほど。

 バンドのオフィシャル・サイト→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽(07年)
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバック