ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年02月08日
 不安の種 (1) 不安の種 (2) 

 このあいだ『週刊少年チャンピオン』で連載の開始された中山昌亮の『不安の種』を取り上げたあとになってはじめて、同作者の同名のマンガがすでにあることを知り、こういった不明があったさいはほんとうに、自分のアンテナのへぼさや知識の頼りなさを、不甲斐なく思う。それでさっそく三冊出ているらしい単行本のうち二冊をゲットし、読んだわけだが、なるほど、『週刊少年チャンピオン』のヴァージョンは、まさしくこれを受けての新しいエピソード群といったところで、いやあ、まいったな、こちらもこちらでひどくおっかないや。このうちの何篇かは、なんとなく過去に読んだときがあった気がする(そのことすら覚えていなかったのだ)けれども、まあそれはさておき。すべての篇が、都市伝説風に日常へと浸み出した不可解な風景をスナップしているわけだが、それのいったい何にインパクトがあるのかというと、作中の人物たちが、そこで見たことや体験したことを、けして他の人間と共有できない、そのような心理作用を抽出してみせることで、読み手をも、束の間、大勢の騒がしさから孤絶した場所へと引きずり込んでしまうところである。しーん、としている空間で、ほんのすこしの物音に心臓を射抜かれる、あの感覚がトレースされるのだ。こういうのは、読んだそばよりも、あとで不意に思い出されてしまった瞬間のほうが、ぞっとするものなので、怖いのが最高潮に苦手な僕は、やはり読まなければよかったのだよ、と臍を噛む。

 『不安の種』(『週刊少年チャンピオン』版)第1話について→こちら

 『PS羅生門』9巻について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(1) | マンガ(07年)
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Excerpt: デビュー当初は原作付きが多かった中山昌亮が、たぶん初めてピンで描いた作品。「チャンピオンRED」に連載されてました。「週刊少年チャンピ...
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