ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年02月04日
 甘い水  上 甘い水  下

 松本剛リヴァイヴァルはあるだろうか。個人的な実感をいえば、この『甘い水』が、最初の版で出たときこそが、そのタイミングに相応しかったのではないか、と思う。松本の作風は、そもそも古くさいものであるけれども、まあ裏を返すと、古びれないということでもあるのだが、しかし結局のところ、デビューしてよりいっときも現役感がなかったとの印象が、あの『ハナモモ』が中途半端に浮いてしまった今となっては、ことさら強いためである。それというのは、たとえば同じように講談社BOXから『さくらの唄』が出された安達哲が、やはり寡作なマンガ家であっても、つねにどこか現役であることを感じさせるのとは、対照的だとさえいえる。あるいは、巻末の告知によれば来月に復刊されるらしい初期の作品集『すみれの花咲く頃』と、『甘い水』とを読み比べてみればわかるように、十年の幅があっても、作者のなかでは時間がほとんど動いていない。もちろんそのことが作品のうちにある叙情を普遍化させてもいる面もあるわけだ、が。はたして松本剛リヴァイヴァルはありうるのだろうか。あるとすれば、それは作風のいったいどの部分からであろうか。すこし気にかかる。

 『ハナモモ』第2話「春雷」について→こちら
 『ハナモモ』第1話「坂道」について→こちら
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
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