ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年04月25日
 帯を見ると、累計100万部突破、とある。おお、けっこう読まれているのか。まあ、その理由はわからなくもない。基本線は、モラトリアムにおける戯れを扱ったオーセンティックなヤンキー・マンガである。ある意味、予定調和的な安心確実な内容であって、そういった部分は大勢にアピールするものだった。というのは前巻までの話かな。この巻からはちょっとハードな展開になりつつある。そのハードさっていうのは、どういうことかというと、たぶん、ビーバップなんかも中盤ぐらいまでわりとハード、鼻エンピツとか、かなり凶暴なんだけれども、人を殺さないっていう前提があって、そのなかで暴力が駆動していた、つまり、絶対に外れないタガっていうのがあった。このマンガもそういうラインはきっちりと守っていたはずなんだけれども、この巻で登場する「ハスキー」っていう登場人物はもう一線を越えちゃってる。ラリってるっていうのもあるんだろうけれど、暴力を振るうことに痛みがないというか、アパシーへと傾倒しているのである。作者は「あとがき」で『ゴリラーマン』をフェイヴァリットに挙げているが、まあ、こういうキャラは『ゴリラーマン』の頃にもいた。うろ覚えで書くのでアレだが、ゴリラーマンの姉ちゃんに惚れちゃうやつとか、たしかそうだった。ただ、あれは坊ちゃんの甘えみたいなもんが助長した結果みたいなところがあって、矯正可能なわけだったのだけれど、たぶん「ハスキー」は違うんじゃないかな、という感じがする。あえて言えば、壊れちゃってる。『ウダウダやってるヒマはねェ!』の「アマギン」あたりが、この系譜の先駆にあたるんじゃないか。そういえば『ウダヒマ』は1話目からして主人公がコンビニ強盗をやってる、っていうのがショッキングだったし、殺人とかレイプとかドラッグに対して、それをやってる側の人間にあまり抵抗がないところがあったっていうか。どうだろう。ああ、だから、要するに、ヤンキー・マンガも時代性をちゃんと汲んだ表現なので、もうちょっと皆注目したほうがいいと思う。

 『ギャングキング』3巻についての文章→こちら
 『ドリームキング』1巻についての文章→こちら


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ。
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