ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2007年01月13日
 パピヨン 1―花と蝶 (1)

 『ピーチガール』の上田美和による新作『パピヨン―花と蝶―』の第1巻である。双子の姉妹でありながらも、亜蝶(あげは)は田舎の祖母に預けられ、花奈(はな)は都会で両親のもとに育つ、そんな彼女らが〈再会したのは小学2年のとき 祖母が体を壊してやむなく都会で同居することに〉なったからなのだが、幼少時における環境の違いゆえか、ふたりはまるで正反対の性格で、明るく目立つ花奈と地味で垢抜けない亜蝶は、じつに対称的な高校生活を送っていた。やがて初恋の男子である流星が花奈と付き合うことになったのを知り、ひどく傷ついた亜蝶は、しかしスクールカウンセラーの九(いちじく)に導かれ、じょじょに自分を変えていこうとするのだった。と、アウトラインだけを述べれば、とりたてて特筆すべき点はないように感じられるけれども、登場人物たちのアクションにいちいち関心を引かせるほどの技術が作者にはあり、また亜蝶と花奈のコントラストや、また流星をめぐる三角関係ばかりではなくて、九の手ほどきによって亜蝶の資質が開化されるといったマイ・フェア・レディ調の仕掛けも、作品を盛り上げるに十分なアクセントとなっている。おそらく今後は、姉妹の確執がより強調され、なぜ幼い頃に亜蝶が両親と暮らせなかったのか、そうした家族周りの関係などが、物語に絡んでくるのだと思われるが、すくなくともこの序盤において、登場人物たちは効果的に配せられている。ひとつ懸念があるとすれば、カウンセリングという要素が高まり、心理学的なイカサマが、何かしらかのバイアスとなる可能性を孕んでいることぐらい、か。


posted by もりた | Comment(1) | TrackBack(0) | マンガ(07年)
この記事へのコメント
2かんのためしよみがよみたい
Posted by みずほ at 2007年08月17日 19:32
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