ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年12月22日
 ヒメレス~私立姫園学園女子レスリング部 1 (1)

 元オリンピック代表候補、一場大介は、選手としての夢は破れたかわりに〈指導者としてレスリング界に名を残してやる!〉と、非常勤で招かれた私立女子校での職務に燃えるのであったが、しかし、わずか三人のレスリング部員、雪邑香織、月野芹伽、花小路杏の、一癖も二癖もある態度と、そのやる気のなさに翻弄され、空回りし続ける。だが、これも自ら選んだ道だと覚悟を決め、文字どおり、体当たりで活路を見出していこうとするのであった。一智和智『ヒメレス 私立姫園学園女子レスリング部』の1巻は、そうして登場人物たちの個性を、ユーモラスなやりとりのなかに描き、まずまずの出だしとなっている。挫折した男性スポーツ選手が、女性にコーチすることで、あらためて競技にカムバックするというのは、まあよくあるパターンのひとつだといえるわけだけど、このマンガの良さは、教える側の大介に暗い陰がないこと、その前向きさ加減にあるのではないだろうか。とにかく熱血性のバカ、こういう登場人物は、すこし前までは敬遠される傾向があったが、このところ再びリヴァイバルしてきているような、あくまでも印象に頼っていえば、そんな感じがする。というのも単純に、女性に免疫のない人間が女性に取り囲まれるシチュエーションをつくろうとすると、自然に、そのような造型になってしまうのかもしれないし、お色気的なファクターを軸とした騒動を際立たせるのには、それがもっとも適しているのだとしたら、案外ここ最近の風潮を反映した、いわゆる頼りない男のヴァリエーションだと解釈できないこともなく、じっさい本筋とは無関係に、ふんだんにエロチックな描写が投入されてもいるのだけれど、そういう要素は措いておいても、いや、大介の、時代錯誤の男らしさは、たいへんよろしいよ。今後の方向性はもちろんわからないが、単細胞であるがゆえに向こう見ずでがんばる、こう、ガッツとコメディに溢れた展開を期待したくなる。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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