ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年11月18日
 スマッシュ! 1 (1)

 掲載誌の休刊にともない終了せざるをえなかった『やまとの羽根』は、咲香里というマンガ家の、それ以前のキャリアを知る向きには、あまりにも真っ直ぐスポーツ・マンガしているので、もしかすると転向作ともとれたわけだが、おそらくそのことを促したのであろうバドミントンへの愛情は、現在『週刊少年マガジン』誌において連載されている、この『スマッシュ!』へとしっかりと引き継がれている。こちらもやはり、素直なほど健全にスポーツ・マンガをしているので、やや地味に受けとられがちになるのかもしれないけれど、いやいや、きっちり魅せるところは、魅せてくれる。中三の冬、主人公の翔太は、バドミントンを通じて、口はきけないがバドミントンの〈めちゃくちゃうまい!〉少女優飛と、バドミントンはマイナーな競技だということで、兄たちからは馬鹿にされるが、しかしトップレベルのプレイヤーである亜南との、ふたつの運命的な出会いを経て、〈楽しくやりたんだ / バドが好きだから〉というやわらかい気持ちを、つよく〈バドミントン / 本気でやってみたいんだ〉という決意に変えるのだった。と、以上が1巻のおおまかな筋であり、翔太の幼馴染みで、中学の全国ベスト8に入るぐらいの選手でもある美羽が、翔太と亜南の邂逅にさいして、〈私たちの未来への――〉といった予感を覚えるように、彼らのこれから、つまり高校に入ってインターハイを目指すこととなる今後の展開を、暗示させる内容となっている。大きくスポーツ・マンガの主人公を「元気」「根暗」「天才」「努力」の4つのカテゴリーから判断するとしたら、翔太は「元気」と「努力」の複合型だといえる。そういった資質と、第1話の冒頭でルービックキューブを短時間で完成させた能力とが、いかに結びついていくのか、そのあたりが今のところ未知数である点も、うまくこちら読み手の注意を引っ張っている。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ(06年)
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