ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2005年04月01日
 リヴ・ライヴ・イン・パリ(ボーナスDVD付き初回生産限定盤)

 ロックン・ロール、ってやっぱ良いな。と思うのは何よりも、生きている、というサインをものすごくシンプルな形で、こちらに届けてくれるからである。生きるというのは、もちろん、ただ呼吸をすることではない、その呼吸のうちから生まれてくるものを感じとることを指している。すぐれたロックン・ロールは、基本的に、政治的な主義や主張、イデオロギーやメッセージを必要としないにもかかわらず、いや、だからこそ、AとBとCとを、そこから飛んでXやYやZに直結してしまう、そういう深い説得力を持つ。いえいっ、という言葉に、いえいっ、という言葉で返すコール・アンド・レスポンスの関係性は、むしろ算数に近い真理でもって、聴き手にさえ、いま生きている感じがするよ、という精神の安定を与えてくれるのだ。これは、もしかしたら他のどのメディアもジャンルも未だ実現していないコミュニケーションの可能域、そして希望となっているのである、じつは。でもって僕は、そのことの明らかな証左として、このライヴ・アルバムを提出したい。とりたてて革新的なことや斬新なアイディアが盛り込まれているわけでもなく、身振り手振りが過剰なほどに大仰なわけでもない、じつにオーソドックスな4人編成のロックン・ロールに、心躍らされる、燃える燃える燃えて、やけに元気とガッツが出てくるのであった。冒頭、ヴォーカルの調子が危うげで、むむむ? と思わないこともないが、しかし、そうした疑問は勢いとパワーに押し切られてしまう、いよいよ本調子となる5、6曲目あたりまでくると、細かいところなどどうでもいいじゃん、という興奮のほうが先に立つ。オールオーケー、問題はいっこもないよ、と。スタジオ作とは異なり、ハンサムな整形のしていないプロダクションは、このバンドの重心を担う生々しい感触をうまく掴まえている。エネルギーが、放出されたときの姿形のまま渦を為し、そこに聴き手は巻き込まれてゆくのである。あくまでもファン向けなのか、それともファン以外の人たちにもアピールする内容かどうかの判断は難しいけれども、男気溢れる演奏と全能なる開放感、それらの結びついた格好よさだけは、どのような種類の音楽を聴く人間であれ、触れれば誰もがすぐにそれとわかるものに違いない。
posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽。
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