ときめいて死ね!!
いいや、戦って死のう。
2006年11月05日
 極上掌篇小説

 『極上掌編小説』は、これまで『野性時代』誌上に掲載されてきた、総勢30名の、女性作家はわずかという偏りはあるけれど、それでも、さまざまな系の作家によるいろいろなかたちの掌編を、バランスよく取り揃え、一冊にまとめたものであり、率直にいって、極上とはいえないものがいくつか混ざっているような気もするが、しかし、それというのはあくまでも読み手側の好みの問題でしかないのかもしれず、このなかから僕が気に入った作品を選べということであれば、以下のようになるのだが、もちろんそれ以外の作品のほうがよかったぜ、という向きもいれば、つまりは、まあそういうことなんであろう。けっこうぴんと来たのは、車谷長吉と佐伯一麦、西村賢太ら、どちらかというと私小説寄りの作家の書いたものになるが、しかし西村のは、けっして私小説ふうとはいえない、ある小動物の兄弟を主役にした切ない話である。が、作者の資質のよく出た、アイロニックというか意地の悪い内容となっている。いやいや、意地の悪さでいえば、歌野晶午も負けてはいない。話の落とし方自体は、それほどのサプライズではないんだけれど、そこへ持っていくまでが芸の巧さで成り立っている。その他、三田誠広のナイーヴぶった学生ものと、矢作俊彦のクールなアウトサイダーものに、それぞれの「らしさ」が出ていて、快く読めた。


posted by もりた | Comment(0) | TrackBack(1) | 読書(06年)
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